29日のNY金(COMEX金)は反発。
NY金先物中心限月12月限は前日比17.6ドル高の4000.7ドル。
前日の金相場の清算値は10月上旬以来約3週間ぶりに4000ドル台の大台を割り込み、短期間で急速に売られすぎたとの見方から安値を狙った買いが入った。しかし、米中貿易摩擦緩和への期待などを背景に株式相場が取引時間中の最高値を更新し、投資家のリスク回避姿勢が後退する中、これまで安全資産として買われてきた金には売りも出やすく、上値は重かった。
引け後に米連邦準備理事会(FRB)は、大方の予想通り米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を0.25%引き下げることを決めた。決定は賛成多数だったものの、景気やインフレの動向を巡り、FRB内の見方が割れていることが浮き彫りとなった。
パウエルFRB議長はFOMC後の記者会見で、12月の次回会合での追加利下げの是非を巡って議論し、「大きな違いがあった」と認めた。FRBが今後利下げに動きにくくなるとの見方から、米長期金利が上昇に転じ、金利を産まない資産である金は、時間外取引でマイナス圏に沈んだ。